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ルート営業のKPIとは?売上目標達成のために追うべき3つのKPI

ルート営業は新規開拓と違い、顧客数が大きく変動しにくいぶん「成果が見えづらい」「何を基準に評価すればいいのか分からない」という悩みがつきまといます。そこで重要になるのがKPIの設定です。追うべき指標を正しく決めれば、担当者ごとの活動の質が可視化され、公平な評価と改善のサイクルが回り始めます。

本記事では、ルート営業で追うべき3つのKPIと、設定・運用で失敗しないためのポイントを解説します。

ルート営業に適切なKPIの例

KPIは、営業組織全体でどの人にも対応できる万能な指標ではありません。新規訪問を中心とする営業と、ルート営業では、同じ営業職でありながら、その業務内容や営業スタイルが異なるように、KPIも異なった指標を使用することになります。

ルート営業の特性を踏まえた適切なKPIを設定することが必要です。ここでは効果的な3つの例を紹介します。

※KPIとは、Key Performance Indicatorの略で、「重要業績評価指標」を意味しています。KPIは主に、量・質・時間・コスト・進捗率などで構成されており、結果を期間で区切って(年次、月次、週次、日次)計測できる目標が設定されます

ルート営業については以下の記事で解説しています。
関連記事>>ルート営業とは?やること、新規営業との違い、コツとスキルを完全解説

適切な訪問頻度で訪問数を設定する

KPIの指標の1つに「訪問数」があります。

ルート営業が担当する取引先は、全て状況が異なるため、適切な訪問頻度を踏まえて、それぞれの取引先に適切な訪問数を、KPIとして設定することが大切です。

例えば、長年顧客としての関係性があり売上の大きい重要取引先と、それほど大きな売上ではない取引先の訪問数は当然、同じということは適切でないでしょう。

仮に現在は小さな売上であっても、成長性の高い市場に属している製品を開発していて、企業の成長も見込めるなどの特別な理由がない限りは、おのずと売上の大きな顧客への訪問頻度を高くするべきです。

「重要取引先は月に10件の訪問数が必要だが、一般取引先は月に5件」というように取引先に応じて、訪問数を変える必要があります。

そして地域性も考慮しなければいけません。遠隔地の重要取引先を多く担当しているルート営業は、どうしても訪問回数が少なくなります。

また、ルート営業それぞれの取引先も異なります。重要取引先を多く担当しているベテラン営業と、一般取引先を多く担当している新人営業では、訪問数に偏りが生じるものです。

同じルート営業でも、訪問頻度は大きく異なります。そのため、PDCAで取得した定量データを解析しながら、適切な訪問回数をKPIに設定することが大事です。

アップセル、クロスセルの追加提案数や見積書の送付数

次にルート営業に適切なKPIの指標の1つとして、「アップセルやクロスセルの追加提案数や、見積書の送付数」があります。

定期訪問がメイン業務のルート営業として、既存の売上を伸ばすことは重要な任務です。

決まった取引先から、同じ商品の注文が多いため、売上を増加させることは難しいと考えてしまいがちですが、アップセルやクロスセルの提案を行うことはできます。

そして、提案と同じタイミングか、後のタイミングで必要になるのが見積書です。KPIで評価する際は、アップセルやクロスセルの追加提案数や見積書の送付数を、ルート営業からの申告数で判断していきます。

「どのくらい提案したのか」「提案した結果、見積書を依頼されたのか」という営業に取り組む姿勢やスキルを判断する1つの指標です。

通常ルート営業の場合、売上金額は極端に大きな変動はありません。そのため、アップセルやクロスセルの提案が成功した際は、ルート営業の売上金額の変化がわかりやすいことから、KPIの評価指標に設定するべき項目です。

もし提案数が多いわりに、売上金額が上がってこないといった場合は、早めにその異常値に気付くことが可能になり対策を立てることができます。また逆に、提案数が少なければ、その原因を追究し改善していくこともできます。

契約更新率、継続発注率

ルート営業の重要なKPIの指標の1つとして「契約更新率と継続発注率」があります。ルート営業が担当している取引先の契約が更新されているか、また、継続して発注が来ているか、という指標です。

精力的に定期訪問や営業活動をしているルート営業は、問題無く取引先は契約を更新してくれるでしょう。しかし、何かしらの問題や原因があれば、契約を更新してくれない可能性が高くなります。

ルート営業の担当者が問題なのか、もしくは取引先の経営的な問題なのかを判断するためにも契約更新率はKPIの重要な指標です。事業目標の達成可否に関わることであるため、早期に対策を講じる必要があります。

同様に、継続的に発注が来ていない取引先もKPIの指標で判断をする対象になります。その原因を明確にして対策をすることにより、以前のように継続的な発注が来るように改善を行います。

契約更新率も継続発注率も、事業目標の達成のために、重要なKPIの指標であり、ルート営業の評価を正確なものにするために必要な項目です。

ルート営業に限らず、フィールドセールス全体のKPI設計については以下の記事で詳しく紹介しています。
関連記事>>フィールドセールスのKPI設定と管理方法|よくある失敗と効果的な指標の選び方

KPIを正しく設定するための事前知識

KPIを設計する際は、設定した指標が機能するよう、次の2点を前提として押さえておきましょう。

自社の構造を加味した数字を設定する

初期段階では、どうしても不慣れな部分や心配が先に立ってしまい、論拠に乏しい数値をそのまま計画に導入してしまいがちです。

媒体などで掲載されている数値は、ある期間のみを抜粋したその時点だけの計測値ですし、媒体側もその数値の背景や取材対象企業・組織の構造をすべて理解しているわけではありません。

KPIを設定する前提として、まず自社・自分の所属する組織について、その構造を達成したい目的からさかのぼって理解しておく必要があります。実際にKPIで運用を始めた後でも、KPIの調整や指標自体の変更をする際にも重要です。

憶測や感覚をできるだけ排除し、定量的な情報から設定する

KPIの全体から見た指標の位置づけや、その指標の細かさ(粒度)、また数について考えていくことになりますが、その対応だけでも初期の設定では多くのリソースと労力がかかるものです。

設計を終えた段階で、実際にそのKPI目標値を設定していくことになります。より定量的な自社の対象組織の過去データなど、活用できる保有データをもとに、KPIの目標値を設定するべきです。

KPIを設定した後、メンバーはその目標値を達成するために、さまざまな改善と新しい取り組みへの挑戦を行っていくことでしょう。

その目標が論拠に乏しく、経験値などから抽出されていたとすると、達成することができないばかりか、そもそもKPIの運用自体の必要性すら疑わしく感じるようになりかねません。

ですから、KPIの目標設定は非常に重要なタスクであるといえるのです。

KPI設定・運用で、失敗しないための3つのコツ

ここまで紹介したことをふまえて、うまくいくKPI設定のコツをまとめます。

KPIとKGIを結びつけて考える

KGI(Key Goal Indicator)を達成するためのKPIであることは、言うまでもなく本質的に重要な部分となります。

しかし、これが一旦現場に入ってしまうと、目の前にある局所的な課題や短期的な目標にとらわれてしまい、本来のKGIに結びつくKPIとは異なる指標を設定してしまうケースが多くみられます。

例えば、本来訪問活動の活動量をはかるために「有効な商談数」を設定するべき指標に、「訪問時間」を設定してしまうといったケースです。これでは活動量をはかることはできません。

一般的に訪問時間に紐付いて検証するべき要素は質という側面の要素になり、その商談の有益性・効率性をはかるための指標として使用されることが一般的です。

組織として、本来の達成目的であるKGIから全体像を見据えたKPI設定をしていくこと。これがKPI設定を成功させる大きな要素です。

KPIを用いた改善について、メンバーに浸透させる

KPIを設定できたとして、そのKPIを達成するために、多くのスタッフが多くのリソースを割き、進めていくことになります。

部門や組織全体で指標として設定したKPIは、当然その関係するメンバーすべてが同様の認識をもって初めて実行が可能になり、結果がついてきます。少数であっても違和感を覚え、そのための行動に賛同しないメンバーがいると、うまくいきません。

KPIを設定する立場にあり、その実行にも係る立場であれば、メンバーが納得し共感できるまで何度も繰り返し、その施策の効果や予測、そして達成するべきKGIやその指標となるKPIについて伝えていくことがとても重要です。

初めのうちは、メンバーからある程度の抵抗があることも覚悟して、根気強くその効果や狙いを伝え続けることが必要です。

KPIを達成するための具体策を明確にする

KPIの設定やメンバー内での共有・認識ができたとしても、いざ実行する段階になって、何をしたらよいのかメンバーが戸惑うようなことは避けたいものです。

具体的にどのような業務でどのような改善をして、どのような改善値をいつまでに達成していくのかについて、明確にしておくことがとても重要です。

初めのうちは少しの変化で少ない工数で大きな改善が見込めるものを中心に、慣れている業務や施策に適用するように心がけましょう。こうすることで、メンバーの身体的・精神的な負担も軽減されますし、スモールスタートをすることでメンバーが早期に達成感を得られる機会も増えるでしょう。

万が一、その施策がうまく運用できず結果に結びつかないケースであっても、短期間での施策自体の変更や停止が可能です。

計測可能な指標を使って、KPIを活用しよう

まず大前提として、KPIの指標は定量的なものである必要があります。定量的にする意味は、その指標を絶対的な基準で判断できるようにすることにあります。

例えば「積極的に接触してより有利な条件を引き出す」「決められた時間でできる限り多くメールアプローチする」といった目標は、一見問題なさそうに見えます。しかし定量的な基準が抜けているため、担当者ごとのモチベーションや解釈によって成果がばらつき、個人差が生じてしまいます。これでは業務自体の良し悪しも、何を改善すべきかもわからず、具体的なアクションに落とし込めません。

だからこそ、「1日5件の接触を行い、提案ステージの商談を週2件新設する」「2時間で既存顧客へアップセル資料を40通送信し、反応のあった顧客にフォローコールを5件かける」というように、目的・対象・アクション・作業量を明確にします。

また、この指標には上位のKPIとの連動性(上位のKPIを向上させるための指標であること)を持たせることも忘れずに設定します。

多くの指標では「量をはかる指標」と「質をはかる指標」の両方を設定できます。

よく議論になる点ですが、一般的には量の改善を行い、一定の活動量を担保できた状況で質の改善に進むほうがうまくいきます。

慣れないKPIマネジメントでいきなり質の改善に着手するのではなく、まず量を担保し、その作業量での計測値や経験値を一定量得たうえで質の改善に入るほうが、結果としてスムーズだからです。

おわりに

ここまで見てきたように、ルート営業のKPIは新規営業とは別の物差しで設計する必要があります。

  • 訪問数を取引先の重要度や地域性を加味して設定する
  • アップセル・クロスセルの提案数や見積送付数で活動の質をはかる
  • 契約更新率・継続発注率で成果と関係維持を確認する

この3つを軸にすることで、ルート営業を公平かつ正確に評価できるようになります。

ただし、これらのKPIは「正確に記録できて、はじめて機能する」指標でもあります。訪問回数を手作業で集計したり、提案数を担当者の申告に頼ったりすると、記録漏れや入力負担が生じ、せっかく設定したKPIが形骸化しがちです。データの取得そのものが、KPI運用における最初のボトルネックになります。

ここを自動化できるのが、フィールドセールスに特化した営業支援ツール「UPWARD」です。

スマートフォンの位置情報をもとに、訪問や商談といった営業活動をほぼ自動で記録・定量化するため、訪問数や活動量のKPIをそのまま可視化できます。「測るための工数」をかけずにKPIを運用できる状態をつくれます。

ルート営業のKPI設計と運用にどう活かせるか、具体的な機能や導入イメージは資料にまとめています。

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