「訪問営業でなかなか成約に結びつかない」「訪問営業のコツを知りたい」といったお悩みを持つ営業担当者は多いのではないでしょうか。 訪問営業では、オンライン上の営業とは異なり、対面でお客様に会うため、訪問営業ならではのコツを把握することが重要です。 そこで今回は訪問営業のコツをシチュエーション別に全20種類ご紹介していきます。 本記事に紹介しているコツを把握することで、緊張感や不慣れな感じを最小限に抑え、自信を持って商談に臨むことができます。
訪問営業を成功させるコツ20選!段階別に徹底解説
訪問営業とは?
訪問営業とは、営業担当者が法人のオフィスや個人の自宅に訪問し、商品やサービスの提案、説明、成約を行う営業手法のことを指します。訪問営業を行うメリットとして、顧客と対面で商談を進められるため、コミュニケーションが取りやすく、相手のニーズや課題感を把握しやすかったり、信頼関係が構築しやすかったりといったメリットがあります。一方で、商談のアポイントを獲得する必要がある、移動時間にコストが発生するといったデメリットもあります。
訪問営業と飛び込み営業の違いは?
訪問営業と混同されやすい営業手法の一つに飛び込み営業があります。それぞれの違いは事前に商談のアポイントを取っているかどうかです。事前にアポイントを取っているのであれば訪問営業、事前にアポイントを取っていないのであれば飛び込み営業と定義されます。
訪問営業の場合、事前にアポイントを取得しているため、事前にお客様のリサーチを行い、的確なニーズの把握や提案の準備ができます。そのため、事前準備を十分に行うことで、円滑に商談が進み、お客様との信頼関係を築きやすいです。
一方、飛び込み営業の場合、事前にアポイントを行わずに企業先や個人宅へ訪問するため、スピーディーな成約を実現できる可能性がある反面、商談そのものを断られる確率が高いだけでなく、商談の十分な時間を確保できず、的確なニーズの把握や提案ができない結果、成約率が伸び悩むといったデメリットもあります。
訪問営業を成功させるための事前準備のコツ
さて、ここから訪問営業のコツについて、事前準備、訪問営業中、訪問営業後の3つのシチュエーション別にコツを解説していきます。
顧客リサーチを入念に行う
お客様とのコミュニケーションや提案の精度を高めるためにも、事前に顧客リサーチを徹底的に行いましょう。お客様の情報について事前に理解し、自社の製品・サービスによってどのような課題が解決できるのか把握できていると、効率良く営業活動を行えます。特に、お客様が法人の場合はホームページ上でオープンに情報が公開されていることが多いです。その場合、業種や業態、IR情報、プレスリリースなどの情報をインプットし、商談に臨むようにしましょう。
また、顧客情報を収集する際は個人情報の取り扱いに注意しましょう。個人情報を不適切に入手したり、使用したりするとプライバシーの侵害に当たり、お客様からの信頼を大きく損なう可能性があります。
トークスクリプトを準備する
トークスクリプトとは、営業活動において「お客様とどのような内容を会話するか」などをあらかじめまとめた台本のことです。トークスクリプトを事前に用意しておくことで、お客様に伝えるべきことを丁寧に分かりやすく伝えることができます。また、緊張や焦りといった感情を最小限に抑えられ、落ち着いて商談に臨めるでしょう。
ポイントとして、トークスクリプトを一字一句覚えないことが重要です。一字一句覚えてしまうと、いざ商談中に内容を忘れてしまったとき、焦りによって十分なパフォーマンスを発揮できないだけでなく、お客様へ不信感を抱かせてしまいます。
そのため、トークスクリプトは一番伝えたいフレーズを中心にインプットし、残りはコミュニケーションの中で柔軟に調整しながら内容を伝えるようにしましょう。また、作成したトークスクリプトは先輩社員や上司に添削してもらうなどすると内容の精度が向上します。
ロープレ(ロールプレイング)を行い練習量を積む
ロープレ(ロールプレイング)とは、実際の営業活動の場面を想定したシミュレーション演習です。営業担当者同士が顧客役と営業役を演じ、商談の流れや顧客対応を練習します。ロープレを行うことによって、商談の流れが掴めたり、顧客対応の練習ができたりするため、プレゼンテーションの向上につながります。また、ロープレを行い、練習量を積むことによって、実際の商談シーンでも自信を持って商談を進めることができます。
訪問営業で成果が出ていない営業担当者は先輩社員や上司にお願いをしてロープレ演習を実施してみましょう。その際にお客様役の先輩社員や上司からフィードバックをもらうことで、今の自分に足りていないポイントが把握できるはずです。
身なりを整える
対面で人とコミュニケーションする上で、身なりを整えることは社会人としての最低限のマナーです。スーツに汚れが付いている、寝癖のまま、爪が伸びている、口臭などは相手に不快感を与え、相手に悪い印象を与えてしまいます。企業へ訪問する際は、一度トイレなどに行き、鏡を見ながら身だしなみを整えて商談へ臨むようにしましょう。身だしなみを整えることで、ビジネスのプロフェッショナルとしてのイメージをお客様へ与えることができ、信頼構築や関係構築にポジティブな影響を与えます。
アイスブレイク用のネタを用意する
アイスブレイクとは、会議や研修などで初めて合う者同士の緊張感をほぐし、コミュニケーションを円滑にする活動のことです。初回の訪問営業でいきなり商品・サービスの紹介や提案などを行うと、お客様は商品を売り込まれるのではないかとプレッシャーを感じます。信頼獲得および関係構築のためにも、アイスブレイクを行い場の緊張感をほぐしましょう。
アイスブレイクの内容は、業界ネタ、時事ネタ、季節ネタ、天気、話題のニュース、趣味などがあります。雑談が盛り上がることで、お客様とのコミュニケーションが弾み、関係性構築および信頼感の獲得につながります。注意点として、会話が弾む勢いでお客様のプライバシーへ入り込みすぎないように気をつけましょう。
手土産を用意する
手土産をお客様へ用意することで、お客様との関係構築につながります。 注意点として、高額な手土産や日持ちのしない手土産を渡してしまうと、かえってお客様の負担になってしまうので注意しましょう。
地図アプリや地図機能を搭載したモバイルCRMツールを活用する
訪問営業を効率的に行うためには訪問先の距離や移動時間も考慮しなければなりません。1日に数件の訪問営業を行う場合は地図アプリや地図機能を搭載したモバイルCRMなどを活用し、効率的な訪問営業を行いましょう。
Googleマップを活用した営業先のマッピング方法は下記記事で詳しく解説します。 Googleマップで地図に顧客情報をマッピングする方法を解説
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訪問営業を成功させるための訪問中のコツ
最適な時間帯に訪問する
訪問営業を行う際は最適な時間帯に訪問するようにしましょう。顧客が忙しい時間に訪問すると、話を聞いてもらえなかったり、すぐに断られてしまったりする可能性があります。例えば、お昼の時間帯である12:00〜13:00、退勤時間に近い17:00以降など、お客様にとって都合の悪いような時間帯は避けた訪問が無難です。
最初から売り込み過ぎない
初回の訪問営業でいきなり商品を売り込み過ぎるとお客様へプレッシャーを与えてしまい、成約どころか2回目以降のアポイントを獲得できない状況になります。訪問営業の場合、1回の商談によって契約に至ることは至難の業です。最初から売り込み過ぎず、お客様とのコミュニケーションを図りながら、徐々に提案していくことが効果的でしょう。
質問を交えながら会話を行う
営業側が一方的に話してしまうと、お客様は退屈するだけでなく、商談に対する集中力が途切れてしまいます。商談はあくまでも会話のキャッチボールです。お客様への質問も忘れないようにしましょう。お客様へ質問をすることによって、抱えている課題やニーズの解像度が上がり、次回以降の提案の精度も向上します。
相手の反応を確認する
自分の発言に集中してしまうと、相手の反応を確認できず、興味のない話を続けてしまったり、相手に不快感を与えるような話を続けてしまったりする可能性があります。コミュニケーションを取る際は相手の表情を伺いながら行いましょう。
落ち着いてゆっくり話す
お客様との河合は落ち着いてゆっくり話すようにしましょう。早口で話すと、焦りや緊張が相手へ伝わってしまい、お客様は不安や不信を抱いてしまいます。落ち着いてゆっくりとした口調で話すことで、話の内容が理解しやすく、言葉の説得力が増したり、頭の中で整理しながら話せるようになるため、間違いが減ったりと様々なメリットがあります。落ち着いてゆっくり話すには日々の練習が不可欠です。前述したロープレなどでスキルを磨いていきましょう。
笑顔を忘れない
商談に集中してしまうと、つい顔がこわばった状態や無表情の状態でお客様とコミュニケーションをとってしまい、場の雰囲気が固くなってしまいます。商談中は相手の目をしっかりと見て笑顔を忘れずコミュニケーションをとりましょう。普段あまり笑顔で話さない傾向のある方は、前述したロープレや自宅で自分の鏡を見ながら口角を上げ、トークスクリプトを読み上げるなどの練習を行い、笑顔でコミュニケーションを取る訓練を行いましょう。
話し方や態度を正しくする
お客様とのコミュニケーションの際の話し方や姿勢、態度といった点も注意しましょう。普段のちょっとした話し方や態度のクセが相手に悪い印象を与えてしまう場合があります。話し方や態度に自信の無い方は、前述したロープレの中で敬語の使い方やお客様へ対する態度などが適切かどうかフィードバックをもらいながら改善するようにしましょう。
予算感を確認する
お客様の予算感を把握することで、予算に沿った提案や成約の可能性の判断ができるようになります。訪問営業を始めて間もない頃は、予算感のヒアリングに抵抗を覚えるかもしれません。しかし、お客様に適切なご提案をするためのものだと思って必ずヒアリングするようにしましょう。予算の聞き方として、ストレートに「予算はどのくらいでお考えでしょうか?」と聞くよりも、「この商品・サービスは、○○万円からご用意しておりますが、ご予算はいかがでしょうか?」といった間接的な聞き方の方がヒアリングしやすいでしょう。
決済者(キーマン)の把握する
決済者(キーマン)を把握することで、意思決定者に直接アプローチでき、成約率を高めることができます。商談中に話が円滑に進んでも、最終的に製品・サービスの導入を意思決定する決済者にYESをもらえなければ契約には至りません。次回訪問の際は決済者の同席の元、商談を行えないかお客様へ打診しましょう。万が一決済者の商談参加が難しい場合は、担当者が決済者へ製品・サービスの説明をうまくできるよう、資料の配布や担当者へ口頭で訴求ポイントを伝えることが重要です。
断れることを恐れない
訪問営業では断れてしまうことが日常茶飯事です。むしろ、断られることを前提として行動することが、成功への近道といえるでしょう。訪問営業において、1回の商談で成約を目指すことが重要ではありません。複数回の商談にわたって、信頼を獲得することや自社の製品・サービスがお客様の課題をどのように解決するのか理解してもらうことが重要です。
次回のアポイントを取る
初回の訪問営業では自社のサービス・製品の成約よりも、次回のアポイントを取ることが重要です。ただし、お客様も自分にとって価値がある製品・サービスと感じられない場合は次回のアポイントを潔く快諾してもらえないでしょう。次回のアポイントに結びつけるためにも、お客様の課題やニーズを把握し、次回訪問するテーマやアポイントを取るメリットを伝えられることが望ましいです。
訪問営業を成功させるための訪問後のコツ
お礼メールを送る
商談終了後は当日中の早い段階でお礼メールをお送りするようにしましょう。お礼メールを送ることで、商談内容を振り返り、感謝の気持ちを伝えることができます。顧客は、しっかりとフォローしてくれる営業担当者だと感じ、信頼関係を築きやすくなります。
商談中の内容をCRMや営業日報に記録する
顧客との会話した内容は自分の頭に留めておくのではなく、次の商談につながるよう、メモを残しましょう。また、自分自身の営業の振り返りを行うことで、良かった点、改善すべき点の整理ができ、営業スキルの向上にもつながります。CRMなど顧客管理ツールを活用し、顧客情報を社内で一元管理できると、チーム全体のスキルアップにつながるだけでなく、営業の属人化防止にもつながります。 関連記事>>営業の属人化が起こる原因と7つの解決策を徹底解説
CRMの特徴やCRMとよく混同されやすいSFAとの違いについては下記記事で詳しくまとめています。 CRM・SFAの違いは?機能や役割の違いからどちらを選ぶべきか解説
訪問営業を行う際の注意点
訪問営業の頻度に気をつける
お客様のもとへ複数回訪問することによって、信頼関係の構築につながります。一方で、頻繁すぎる訪問の頻度は顧客にとって負担や警戒につながってしまいます。そのため、お客様とのコミュニケーション通じて、最適な訪問頻度を設定するようにしましょう。例えば、コミュニケーションをする中で自社の商品・サービスに対してニーズがまだ低いと感じた場合は、しばらく訪問を控えるのも一つの手でしょう。
アポイント時間に遅刻しない
アポイント時間の遅刻は絶対に許されません。遅刻をしてしまうと、相手に悪い印象を与えるだけでなく、自社のイメージも悪くなってしまいます。一方でお客様のもとへ早く到着しすぎるのも迷惑となってしまいます。そのため、5分前程度に訪問することが望ましいでしょう。
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まとめ
今回は訪問営業のコツについて整理しました。訪問営業の成約率を伸ばすためには、お客様との継続的なタッチポイントを築き、確かな信頼を得ることが重要です。ぜひ今回ご紹介したコツを駆使しながら、日々の訪問営業に活かしていただければ幸いです。