Salesforceでできることは、顧客情報の一元管理、商談管理、問い合わせ対応、メール配信、AIエージェントによる業務の自律実行などです。2026年9月時点では、以前Sales CloudやService Cloudと呼ばれていた主要製品がAgentforce冠の名称になっています。
この記事では、できることの一覧、2026年9月時点の製品名称と旧称の対照、使い始めるまでの4ステップ、外回り営業が中心の会社での位置づけ、料金とエディション、自社に合うかを判断する3つの観点を整理します。
Salesforceでできることは、顧客情報の一元管理、商談管理、問い合わせ対応、メール配信、AIエージェントによる業務の自律実行などです。2026年9月時点では、以前Sales CloudやService Cloudと呼ばれていた主要製品がAgentforce冠の名称になっています。
この記事では、できることの一覧、2026年9月時点の製品名称と旧称の対照、使い始めるまでの4ステップ、外回り営業が中心の会社での位置づけ、料金とエディション、自社に合うかを判断する3つの観点を整理します。
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目次
Salesforceは、顧客に関する情報を一元管理し、営業・カスタマーサービス・マーケティングなどの業務に活用するためのクラウド型CRM(顧客関係管理)プラットフォームです。
取引先や取引先責任者、商談、問い合わせなどの情報を共通の基盤に蓄積し、部門をまたいで参照・共有できます。顧客とのやり取りや営業の進捗を組織全体で把握しやすくなる点が特徴です。
例えば、営業担当者が登録した商談の内容を、カスタマーサポートの担当者が問い合わせ対応の画面から確認できます。顧客ごとの情報が部門ごとのファイルに分かれている状態から、同じ顧客像を全部門で見る状態に変わります。
利用する範囲は、営業だけに絞ることも、サービスやマーケティングまで広げることもできます。必要な業務に対応する製品を選び、後から追加していく形で使います。
製品の名称には注意が必要です。2026年9月時点では、以前「◯◯Cloud」と呼ばれていた主要製品の名称が、Agentforceを冠した名称に置き換わっています。現行名と旧称の対照は、この後の章で表にまとめます。
Salesforceでできることは、顧客情報の管理から商談の進捗管理、問い合わせ対応、メール配信、ECサイトの構築、AIエージェントによる業務の実行まで、広い範囲に及びます。まず全体を一覧で押さえます。
| できること | 担当する製品(現行名) | 主な利用部門 |
|---|---|---|
| 顧客情報・取引先・取引先責任者の一元管理 | Agentforce Sales(旧Sales Cloud)/Customer 360 | 営業、営業企画 |
| 商談の進捗管理・パイプライン可視化 | Agentforce Sales | 営業、営業マネージャー |
| リード獲得から優先順位付けまでの見込み客管理 | Agentforce Sales | インサイドセールス、営業 |
| 売上予測とテリトリー・ノルマ・インセンティブの管理 | Agentforce Sales | 営業企画、セールスオペレーション |
| 問い合わせ対応・コンタクトセンター運営・セルフサービス | Agentforce Service(旧Service Cloud) | カスタマーサポート |
| メール配信・キャンペーンのパーソナライズ実行 | Agentforce Marketing(旧Marketing Cloud) | マーケティング |
| ECサイト構築・B2B/B2C注文管理・決済 | Agentforceコマース(旧Commerce Cloud) | EC、営業(B2B) |
| 現場作業員の派遣管理・作業指示・スケジュール最適化 | Agentforce フィールドサービス and Operations | フィールドサービス、保守 |
| BIによるデータ可視化と分析 | Tableau/CRM Analytics | 経営企画、営業企画、全部門 |
| 社内外データの統合とシステム間のデータ連携・API統合 | Data 360(旧Data Cloud)/MuleSoft | 情報システム、データ部門 |
| AIエージェントによる業務の自律実行 | Agentforce | 全部門 |
表を部門の側から読み直すと、営業部門が触れるのはAgentforce Sales(旧Sales Cloud)で、取引先の管理から商談のパイプライン、売上予測までが1つの製品に収まります。顧客と接する部門はほかにもあり、問い合わせ対応はAgentforce Service(旧Service Cloud)、メール配信はAgentforce Marketing(旧Marketing Cloud)、ECサイトと注文管理はAgentforceコマース(旧Commerce Cloud)が担当します。
部門をまたいで働くのが、TableauとCRM Analyticsによる可視化、MuleSoftによるシステム間の連携、Data 360(旧Data Cloud)によるデータ統合です。AgentforceはAIエージェントとして業務を自律的に実行し、対象は特定の部門に限られません。
セールスフォースの製品名は、2026年9月時点で大きく変わっています。旧称のつもりで公式サイトを開くと、想定と違う名前のページが表示されます。現行名と旧称を並べると、次のようになります。
| 2026年9月時点の名称 | 旧称 | 何をする製品か |
|---|---|---|
| Agentforce Sales | Sales Cloud | 取引先と商談を管理し、営業活動を進める |
| Agentforce Service | Service Cloud | 問い合わせ対応とコンタクトセンターを運営する |
| Agentforce Marketing | Marketing Cloud | メール配信とキャンペーンを実行する |
| Agentforceコマース | Commerce Cloud | ECサイトを構築し、注文と決済を管理する |
| Agentforce フィールドサービス and Operations | Salesforce Field Service | 現場作業員の派遣とスケジュールを管理する |
| Salesforce Platform | Lightning Platform/Force.com | アプリケーションの開発と拡張の基盤になる |
| Data 360 | Data Cloud | 社内外のデータを統合し、単一の顧客像を作る |
| Agentforce | Einstein Copilot | AIエージェントが業務を自律的に実行する |
| Tableau | 改称なし | データを可視化して分析する |
| MuleSoft | 改称なし | システム間のデータ連携とAPI統合を担う |
| Slack | 改称なし | 社内外のコミュニケーションを担う |
出典>>Salesforce公式サイト「Agentforce Sales」
出典>>Salesforce公式サイト「Agentforce Service」
出典>>Salesforce公式サイト「Salesforce Platform」
検索で使われる語はいまも旧称が多いため、本記事では以降も現行名に旧名を添えて表記します。
製品の紹介ページは新しい名称になっていますが、料金の入口ページ(https://www.salesforce.com/jp/pricing/ )はSales Cloud、Service Cloud、Marketing Cloud、Commerce Cloudという旧名称のまま掲載されています。製品ページの中のプラン名にも、旧称が残っている箇所があります。
Salesforce自身のサイトの中で、表記が揃っていない状態です。製品ページから料金ページへ移動すると名前が変わるため、Agentforce SalesとSales Cloudは同じ製品を指すと押さえておくと読み分けられます。
プラットフォームのページには「Headless 360」という名称も出てきます。これは2026年4月のTDXで発表されたアーキテクチャの総称で、公式ヘルプは「単一の製品でもSKUでもない」と明記しています。Salesforce Platformという製品名がHeadless 360に置き換わったわけではありません。
出典>>Salesforce公式ヘルプ「Understand the Salesforce Headless 360 Architecture」
なお、改称時期が公式サイトに明記されている製品もあります。本記事は2026年9月8日時点の表示をもとにしています。
Salesforceを使い始めるまでの一般的な流れは、大きく4つのステップに分かれます。ただし、実際の導入では、業務要件の整理やデータ移行、権限設定、画面のカスタマイズ、外部システムとの連携などが必要になり、構築には専門的な知識が求められます。
そのため、一定規模以上の企業では、SIerやSalesforceの導入パートナーと一緒に構築を進めるのが一般的です。
UPWARDでも、SalesforceとUPWARDの初期構築をはじめ、項目や画面レイアウトの設定、データ移行、外部システムとの連携、導入後の運用定着までを支援するプロフェッショナルサービスを提供しています。
以下では、どの製品や支援会社を選ぶ場合にも共通する基本的な進め方として、4つのステップに整理します。
最初に決めるのは、対象にする業務の範囲です。営業の商談管理から始めるのか、問い合わせ対応まで含めるのかで、選ぶ製品とエディションが変わります。営業部門に絞って始め、運用が回り始めてから広げる進め方が現実的です。
次に、顧客のデータを移します。取引先、取引先責任者、進行中の案件が中心です。既存のリストが表計算ソフトや別のシステムに分かれている場合は、重複の整理と項目の対応付けを先に済ませます。
自社の業務に合わせて、画面に表示する項目を調整します。標準で用意されている項目に加えて、自社で管理したい情報を項目として追加できます。最初は必要最小限から始め、使いながら足していく形が定着しやすくなります。
最後に、誰が、いつ、何を入力するのかを決めます。商談のフェーズをどの時点で進めるのか、訪問をどのレコードとして残すのか、などの取り決めです。導入前にルールを文章にして共有しておくと、担当者が変わっても同じ基準で数えられます。
外回りの営業が中心の会社では、訪問と移動、そして訪問後の記録が業務の大半を占めます。これらがSalesforceのどこに載るのかを押さえておくと、導入後の運用像が具体的になります。
訪問先の企業は[取引先]、進行中の案件は[商談]として登録します。訪問の予定そのものは[行動]、訪問後のフォロー作業は[ToDo]として記録し、この2つをまとめて活動として扱います。
訪問した相手のレコードを開けば、これまでの活動と今後の予定が同じ画面に並びます。再訪の前や引き継ぎのときに、経緯をその画面から読み直せます。
訪問がどれだけ営業活動の中心にあるかは、数値でも確認できます。UPWARDの独自パネル調査では、商談を行う営業のうち72.2%が訪問を軸に活動していました。
オンライン商談が定着した後も、取引先に足を運んで商談を進める形は残っています。自社の営業活動のどれくらいが訪問で構成されているかを確認しておくと、必要な機能の見当がつきます。
名前が似ているために混同されやすい製品があります。Agentforce フィールドサービス and Operations(旧Salesforce Field Service)は、現場作業員の派遣管理、作業指示、スケジュールの最適化を扱う製品です。
対象となる業務は、カスタマーサービスと保守作業の派遣管理です。取引先を訪問して商談を進めるフィールドセールスとは扱う業務が異なるため、訪問営業の活動を管理する目的で製品を選ぶときは、この違いを先に確認します。
出典>>Salesforce公式サイト「Agentforce フィールドサービス and Operations」
Salesforceの料金体系や課金単位は、製品によって異なります。エディションの名称と価格は改定されることがあり、同じ料金ページの中でも表示が揃っていない時期があります。検討にあたっては、公式の料金ページで最新の表示を確認してください。
以下は、Agentforce Sales(旧Sales Cloud)とAgentforce Service(旧Service Cloud)の料金ページに記載されている条件です。契約期間は、Starter Suiteだけが月次と年次を選べ、それ以外のエディションは年間契約が前提です。
表示価格は最低価格で、トランザクション手数料が別途かかる注記が付いています。サポートはStandard Success Planがこれらのライセンスに含まれ、PremierとSignatureは有償です。他の製品では条件が異なるため、該当製品の料金ページで確認してください。
出典>>Salesforce公式サイト「Agentforce Sales 料金」
出典>>Salesforce公式サイト「Agentforce Service 料金」
費用をかけずに触るなら、Free Suiteから始められます。無料で最大2ユーザーまで利用でき、基本的な顧客管理機能とクリック操作で使えるAIが含まれます。
ユーザー数を増やす段階ではStarter Suiteへ移り、営業・マーケティング・サービスの自動化と対話型AIアシスタントを使います。高度な自動化やカスタムアプリの構築、AgentExchangeの事前構築済みアプリの利用まで必要になればPro Suiteです。
製品ごとの料金ページは、次の入口からたどれます。ただし、このページの表記は旧名称のままです。
出典>>Salesforce公式サイト「料金」
出典>>Salesforce公式サイト「中小企業向けCRM」
Salesforceの標準機能に加えて、外部ツールを組み合わせる方法もあります。SalesforceのAgentExchangeに掲載されているUPWARDでは、訪問先への滞在を検知して訪問活動をSalesforceへ記録したり、対面商談を録音してAIが内容を要約し、活動報告としてSalesforceへ連携したりできます。
どこまでを標準機能で賄い、どこから外部ツールを足すのかは、エディションを選ぶ段階で一緒に考えておくと見通しが立ちます。訪問の記録のように、発生する場所が社外に限られる業務は、外部ツールで補うほうが早い場合もあります。
Salesforceが自社に合うかどうかは、機能の数を比べても判断しにくいところがあります。判断の軸になるのは、蓄積して活かしたい顧客データがあるか、どの部門まで使う想定か、外回りの営業が業務の中心かどうかの3つです。
1つめの観点は、顧客の情報を蓄積して次の商談に活かす業態かどうかです。取引先の数がある程度あり、一度取引した相手との関係が続く業態では、蓄積した情報が次の提案の材料になります。法人向けの機器やサービスのように導入後も保守や追加提案が続く商材が典型で、判断の目安は、半年前のやりとりを思い出せないと困る場面がどれだけ発生しているかです。
2つめの観点は、利用する部門の範囲です。営業の商談管理だけならAgentforce Sales(旧Sales Cloud)で収まり、問い合わせ対応まで含めるならAgentforce Service(旧Service Cloud)、メール配信やキャンペーンまで含めるならAgentforce Marketing(旧Marketing Cloud)が加わります。将来的に部門を広げる想定があるなら、共通で使う項目の設計を最初から揃えておくと、後からそのまま引き継げます。
3つめの観点は、営業活動が訪問を軸にしているかどうかです。訪問を軸にする営業組織では、記録が生まれる場所がオフィスではなく訪問先と移動中になります。入力の導線をどこに置くかが、蓄積されるデータの量を左右します。
標準機能の範囲で運用を組む方法のほか、Salesforceの技術を組み込んだ製品を単体で導入する選択肢もあります。
UPWARDは、フィールドセールスに特化したAIエージェントです。SalesforceなどのCRM連携に対応し、訪問先での滞在検知と音声入力によって、訪問の記録をCRMへ書き込みます。
CRMへの入力を自動で残す考え方は、こちらで解説しています。
関連記事>>CRMへの登録が面倒?Salesforceを”自動更新するAIエージェント”という選択肢
Salesforceでできることは広く、製品の名称も2026年9月時点で置き換わっています。検討を始める段階で押さえておきたい点を、5つに整理します。
Salesforceに残る活動と、外回りの営業現場での入力の導線をどうつなぐかは、次のページで整理しています。
関連ページ>>Salesforceとの連携サービス
実際に外回り営業がいつ・どこで活動報告を入力し、どのような負担を感じているのかは、UPWARDの独自パネル調査「フィールドセールス実態調査2026」(本調査N=370)にまとめています。導入を検討する際の材料としてご活用ください。

検討の段階でよく聞かれる5つの質問に、2026年9月8日時点の公式サイトの情報をもとにお答えします。製品名や料金は時期によって変わるため、最新の内容は公式サイトでも確認してください。
Free Suiteであれば無料で利用できます。最大2ユーザーまでで、基本的な顧客管理機能と、クリック操作で使えるAIが含まれます。3人目以降で使う場合は、Starter Suite(月額3,000円・1ユーザー)以上を選びます。なお、Agentforce Service(旧Service Cloud)の料金ページにFree Suiteの記載はありません。
同じ製品です。2026年9月時点の公式サイトでは、Sales Cloudという旧称を併記しながら、Agentforce Salesという名称で掲載されています。料金の入口ページのように、旧名称のまま表示されているページも残っています。
中小企業向けのページが用意されており、Free Suite、Starter Suite、Pro Suiteという3つのスイートが案内されています。Free Suiteは無料で最大2ユーザー、Starter SuiteとPro Suiteはユーザー数が無制限です。Pro Suiteでは、高度な自動化、カスタムアプリの構築、AgentExchangeからの事前構築済みアプリのインストールを扱えます。
「できないこと」というより、Salesforceには業務領域に応じて異なる製品が用意されていると捉えるほうが実態に近くなります。
例えばAgentforce Field Service and Operations(旧称 Field Service)は、修理・点検などの現場業務を対象に、作業指示やスケジュール、作業員への割り当てなどを管理する製品です。一方、取引先を訪問して商談を進める営業活動とは、主な対象業務が異なります。
そのため、「Salesforceで何ができるか」だけでなく、自社の業務がどの製品・機能の対象に当たるのかを先に確認することが重要です。
記録することはできます。訪問の予定は[行動]、訪問後のフォロー作業は[ToDo]として登録し、訪問先の企業は[取引先]、進行中の案件は[商談]に紐づけます。
しかしながら「漏れなく入力する」という観点では、アプリを開いて[取引先]を選択し、次に[商談]を選んで入力する方法はフィールドワーカーにとっては負荷が高いとも言えます。
AgentExchangeに掲載されているUPWARDのような外部ツールを組み合わせると、位置情報を活用しAI議事録で自動で訪問先と商談内容を紐づけ、入力率を高めることができます。