地方銀行の営業DXを阻む「構造的課題」と解決へのアプローチ
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目次
なぜ地方銀行のDXは「現場」で停滞するのか
金融業界、特に地方銀行は今、大きな転換期を迎えています。少子高齢化や人口減少、低金利環境の長期化といった外部環境の変化に加え、現場の営業職(渉外担当者)の不足と高齢化が進行しています。かつての「足で稼ぐ」営業スタイルは、担当者の勘と経験に依存する「属人化」を生み、組織としての持続可能性を脅かしています。
こうした中、多くの金融機関が営業DXを掲げ、「Salesforce」などのCRMの導入を始めていますが、「なかなか定着しない」「現場の入力負担だけが増え、効果が見えない」などといった声も多く、DXが形骸化してしまうケースも少なくありません。金融業界のDXを阻んでいるのは、単なる技術力の不足ではなく、長年積み上げられてきた業界特有の「構造」にあります。
① アナログな営業手法の残存
多くの地方銀行の営業現場では、今なお膨大な紙の資料や地図が「相棒」となっています。ある試算によると、決算書の処理だけで年間2100万枚もの紙が消費されているということです。こうしたアナログな手続き文化がデジタル化を阻む一因となっています。
② データの属人化と「ブラックボックス」
顧客情報が担当者のパソコンや手帳、あるいは記憶の中だけに留まっていることが多く、人事異動のたびに顧客との関係性がリセットされるといったケースが少なくありません。顧客情報が担当者の記憶や主観に依存するため、情報の網羅性や客観性にばらつきが生じ、上席者による的確なマネジメントも困難になっています。
③ 規制対応が生む事務負荷
金融機関には、金融商品取引法に基づき「帳簿の作成・保存」の義務があります。顧客との会話を正確に記録し、コンプライアンスを担保しなければなりませんが、多くの現場では「日中は外回りを行い、夕方に帰店してから記憶を頼りにCRMに入力する」という運用が常態化しています。
④ 「情報の分断」とリモートアクセスの制限
高いセキュリティーが求められる業界ゆえに、インターネットへのアクセス制限やリモート環境の制約が厳しいことも大きな障壁です。外出先から顧客の最新情報を確認できず、「誰がいつ訪問したか」を知るためにわざわざ店舗に戻る必要があるといった非効率な運用が起きています。
解決アプローチ:AIと地図が切り開く「人が活きる営業」
① デジタル地図による営業実態の可視化(琉球銀行の事例)
琉球銀行では当初、渉外担当者がそれぞれ顧客情報をExcelで管理し、共有もされていなかったため、同じ顧客に別の担当者が重複して営業してしまったり、引き継ぎがうまくいかなかったりと、営業活動においてさまざまな課題を抱えていました。
そこで目をつけたのが「UPWARD」の地図機能です。顧客情報を地図上にプロットすることで以下のような効果が見え始めています。
・営業活動の可視化
自社の決済サービスの営業において、重点営業顧客や活動進捗などが一目で分かるようになり、効率的な外回りができるようになりました。
・現場のマインド変化
場所を調べるための地図から、「営業戦略を立てる」ための地図へと活用法が進化し、現場から「こういう情報を可視化したい」という声が上がるなど、自発的に効率的な営業手法を考えるようになりました。
琉球銀行の「UPWARD」活用事例記事はこちらです。
https://upward.jp/case/ryugin/
また、琉球銀行のDXストーリーは動画でもご覧いただけます。
AIによる活動入力の自動化と「次の一手」を指南する伴走型支援
AIは、近年の急速な進化により、営業現場においても欠かせない存在となっています。
「UPWARD」は外回り営業をはじめとするフィールドワーカーに特化したAIエージェントです。外回りの現場では、対面商談や電話など日々多くの顧客接点が生まれています。そこには、営業成果を左右する顧客の本音や課題が数多く含まれる一方で、その実態が組織で共有・データ化され、経営判断やマネジメントに十分に活かされている例は多くありません。
こうした課題に対して「UPWARD」は、外回り営業の現場でしか得られない「生のコミュニケーション」を自動でデータ化し、それを起点に意思決定の精度や売上の向上につなげるための基盤づくりを進めています。
AI 議事録:訪問先への到着を自動で検知し、対面での打ち合わせ内容の記録を開始。会話の内容はAIによって要約され、現場で生まれる非構造的な情報を戦略的な判断に活用可能なデータへと変換します。
AI スキャン:名刺や製品ラベル、看板など、現場で目にした文字情報を即座にデータ化します。営業担当者の記憶や手入力に依存することなく、情報を組織の資産として蓄積します。
AI スケジューラ:訪問頻度や取引状況、過去の活動履歴をもとに、AIが次に取るべき行動を提案します。営業担当者やマネージャーの判断を支援し、営業活動の最適化を図ります。
AI 電話解析(2026年前半より順次提供開始):架電・受電の双方に対応し、通話内容を録音・要約しCRMに登録します。
「UPWARD」の概要を1分半の動画にまとめています。
セキュリティー機能が強化されたクラウド基盤の活用
厳格な情報管理を求められる金融機関ですが、例えば「Salesforce」のように、金融業界で多くの導入実績があり、厳格なセキュリティー基準をクリアしたプラットフォームを採用することで、DXへの一歩を踏み出せる可能性があります。
また、基盤システムと外部デバイスを安全につなぐ技術も続々と登場しており、強固なセキュリティーと利便性の双方を実現し、営業成果の最大化を成し遂げるべく、DXに踏み切る金融機関は着実に増えています。
まとめ:DXで目指すものは効率化ではなく“成果最大化”
営業DXは、まず「現場の負担を減らす取り組み」として映るかもしれません。活動記録の自動化、顧客情報の可視化、入力作業の削減――いずれも足元の業務効率を改善する施策です。
しかし、その本質は単なる効率化ではありません。
正確な営業活動データが蓄積され、それを基にAIが次の一手を示すようになることで、営業活動は「経験と勘」に依存したものから、「データに基づき再現可能なもの」へと変化していきます。
属人化が解消されれば、引き継ぎは円滑になり、マネジメントの精度は高まり、重点顧客へのアプローチも戦略的に行えるようになります。
入力負担を減らすために始めた取り組みが、結果として営業成果の最大化につながっていく――それが営業DXの本質です。
少子高齢化や人員不足が進む中、限られたリソースで成果を出し続ける体制づくりは避けて通れません。転換期を迎える金融業界にとって、営業DXは“余力があれば取り組むもの”ではなく、持続可能な営業体制を構築するための必須条件になりつつあります。
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