住宅設備メーカー向け営業コツアイキャッチ
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住宅設備メーカー向け営業のコツ|多段階商流の特徴から理解する実践ガイド

住宅設備メーカーの営業は、一般的なBtoB営業とは顧客構造が異なるのが特徴です。

まずこの構造を理解しておくことが、営業スキルの向上やマネジメントによるチーム成果を上げるコツです。商流別のアクションや、メーカー営業として選ばれるためのポイント、マネジメントのノウハウを徹底解説します。

住宅設備メーカーの営業は「誰に売るのか」が特殊

住宅設備メーカーの営業は、一般的なBtoB営業とは顧客構造が異なるのが特徴です。

まずこの構造を理解しておくことが、営業やマネジメントにより成果を上げるコツです。

施主には直接売らない──多段階商流の構造

住宅設備メーカーの営業担当者が日々向き合う相手は、エンドユーザーである施主ではなく、特約店や工務店です。商流は以下のような多段階構造になっています。

メーカー → 特約店・販売会社・建材商社 → 工務店・ビルダー・ハウスメーカー → 施主

メーカーはまず特約店や建材商社に製品を供給します。特約店はそれを工務店やビルダー、ハウスメーカーへ販売し、最終的に工務店が施主の住宅に設備を施工します。

施主と直接やり取りするのは工務店であり、メーカーの営業担当者が施主と商談するケースはほとんどありません。このため、住宅設備メーカーの営業担当者には「誰が意思決定に影響力を持つか」を階層ごとに把握する視点が必要です。

「スペックイン」という目標──継続発注につながる仕組み

住宅設備メーカーの営業において重要な概念の一つが「スペックイン」です。

スペックインとは、工務店やハウスメーカーの標準仕様書に自社製品の型番を登録してもらうことを指します。標準仕様書に自社製品が登録されると、その工務店の案件で継続的に発注が発生しやすくなります。

施主は工務店が提示する標準プランの中から設備を選ぶ傾向があるため、仕様書への記載が採用確率に直結します。逆に競合他社にスペックインされると、自社製品が選ばれる機会は減少する傾向があります。

スペックインは「単発の受注を取る」ことではなく、「継続的な発注の流れを作る」ことを目的とした営業活動です。

顧客は3者──誰に何を話すかが異なる

住宅設備メーカーの営業担当者が関わる顧客は、大きく3種類に分類されます。それぞれ関心事が異なるため、同じトークでは通用しません。

特約店担当者 自社製品の取り扱い優先度を上げてもらうための情報提供と関係維持が主な目的になります。

複数メーカーを扱う特約店担当者に対して、自社製品を工務店へ提案してもらいやすくする働きかけが必要です。

工務店オーナー 自社の設備を採用することが工務店の事業にとってどう役立つかを説明します。

補助金対応や施主への提案力強化など、経営上のメリットを具体的に示すことが有効です。

設計担当者 製品を採用するための判断材料となる施工手順書・寸法図・BIMデータ・CADデータを届けることが中心になります。設計担当者が仕様書を書く実務を担っているため、スペックインに直結する相手です。

ルート営業が基本スタイル

特に中堅規模の住宅設備メーカーの営業は、新規開拓よりも既存の特約店・工務店を定期的に回るルート営業が中心です。このスタイルには独特の課題があります。

担当エリアの特約店・工務店を定期訪問する

ルート営業では、担当する特約店・工務店が数十〜数百件に及ぶことが多く、それぞれを定期的に訪問することが業務の大半を占めます。

訪問の目的は「商品提案」だけにとどまりません。

関係維持のための情報交換、工務店や市場の動向を把握する情報収集、クレームや施工上のトラブル対応なども含まれます。

訪問頻度は顧客の重要度や関係性によって異なり、主力取引先には週1回、一般顧客には月1回程度というように調整するのが一般的です。

外出が多く、事務作業が後回しになりやすい

ルート営業の構造的な課題として、日中が外出・訪問で埋まるため、日報入力・見積もり作成・社内報告が帰社後に集中しやすい点があります。

訪問件数が多い日ほど、帰社後の事務作業量も増える傾向があります。

帰社後の入力作業が翌朝まで残ると、翌日の訪問準備が後手に回るサイクルが生まれやすくなります。外出中の入力負荷を下げる仕組みを整えることが、業務改善の出発点になります。

住宅設備メーカー向け営業のコツ4選

商流の構造とルート営業の特性を踏まえた上で、現場で実践しやすいコツを4つ紹介します。

すべて「誰に・何を・どう伝えるか」を具体化することを意識した内容です。

工務店オーナーには製品スペックより事業文脈で話す

工務店オーナーは日々の経営──受注の確保・原価管理・職人の手配──に関心が集中しています。製品のスペックや技術的な優位性よりも、「この設備を採用することで工務店の経営にどんなメリットがあるか」という観点から話を進めると、聞いてもらいやすいケースがあります。

以下のNG例とOK例を見比べてください。

NG例:「弊社の給湯器はエネルギー効率が業界水準を上回っています」

OK例:「〇〇補助金対象設備です。施主への提案に使えるので、標準仕様に入れておくと商談で使いやすくなります」

NG例は製品の性能をそのまま説明しており、工務店オーナーが「それで自分にどんなメリットがあるか」を自分で考える必要があります。

一方、OK例は補助金申請や施主への提案力という工務店の事業文脈に直接結びつけています。

工務店オーナーが「自分の仕事に使える話だ」と感じられるかどうかを意識して会話を設計することが、提案の通りやすさに影響する傾向があります。

設計担当者に施工手順・データを届ける

スペックインを実際に決めるのは「仕様書を書く人」、つまり設計担当者や積算担当者です。

設計担当者が自社製品を仕様書に記載するかどうかは、「採用しやすいかどうか」の判断に左右されます。設計担当者が仕様書を作成するタイミングで自社製品が候補に入るよう、事前に情報を届けておくことが、スペックインを進める上での実践的な行動です。

具体的には、施工手順書・CADデータ・BIMデータ・寸法図など、設計・施工の現場ですぐに使えるデータが揃っているかどうかが重要です。

もしまだこれらのデータがない場合には、まず施工手順書のPDF化とWeb掲載から始めましょう。

工務店オーナーへのアプローチとは別に、設計担当者に対しては「使いやすいデータをすぐ届けられる担当者」というポジションを取ることが有効です。

訪問時に口頭で説明するだけでなく、後からでもすぐに参照できる資料や電子データを渡しておく習慣をつけましょう。

特約店担当者と一緒に工務店へ行く

多段階商流では、工務店への製品提案を特約店担当者が担うケースが多くあります。

しかし特約店担当者は複数メーカーの製品を扱っているため、自社製品の優先度が常に高いとは限りません。

こうした状況への対処として、メーカー担当者と特約店担当者が一緒に工務店を訪問する「同行営業」や、特約店向けの商品勉強会の開催が有効です。

同行営業や勉強会は、特約店担当者が自社製品を工務店に提案しやすくなる機会になります。

ただし、これらの活動は「特約店担当者に自社製品を売り込ませる」という発想ではなく、「特約店担当者の工務店との関係強化を支援する」機会として設計することが大切です。

特約店担当者にとっても工務店との接点が増えることが、継続的な協力関係の基盤になります。

効率的に特約店・販売店を訪問する

ルート営業では、売上規模よりも「行きやすい顧客」や、「売りやすい顧客」へ訪問しがちになる傾向があります。顧客との関係維持も重要な営業のミッションですが、KPI達成のためには、売上ポテンシャルが高く、高付加価値商品を提案できる顧客に戦略的に訪問できることが重要です。

UPWARDのような地図情報と売上、最終訪問からの期間を可視化できるツールを活用すると、「行くべき顧客」と定期フォローすべき顧客を営業担当者が直感的に確認できるようになります。

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よくある4つのつまずきと対処の考え方

コツを実践しようとしても、ルート営業の現場では日常的にぶつかる壁があります。よくあるケースと、対処として考えられる方法を紹介します。

工務店担当者と連絡がつきにくい

工務店の担当者は現場作業中で電話に出られないことが多く、訪問しても不在というケースも珍しくありません。連絡が取りにくい相手への対処として、以下の方法が考えられます。

訪問する曜日・時間帯をある程度固定し、顔なじみになっておくことで、担当者側も「いつ来る人か」を認識しやすくなります。

また、工務店のスケジュール(着工が集中する時期や決算期など)をある程度把握し、訪問タイミングを調整することも有効です。ショールームイベントや製品勉強会に招待する形で、訪問以外の接点を作っておくことも選択肢の一つです。

特約店が自社製品を優先してくれない

特約店担当者は複数メーカーの製品を扱っており、自社製品が常に優先される保証はありません。

この状況への対処として考えられる方法は次のとおりです。

定期的に製品情報・販促資料を届け、特約店担当者が工務店に提案しやすい状態を維持することが基本です。

工務店への同行機会を増やすことで、特約店担当者の活動を支援しながら自社製品の露出を高めることもできます。

特約店向けの勉強会を開催して製品知識を共有することも、担当者が自信を持って提案できる環境づくりにつながります。

チームの活動が見えず、活動進捗をマネージャーが把握できない

ルート営業チームでは、担当者ごとに訪問先が分散するため、マネージャーがチーム全体の活動状況を把握しにくい構造があります。特にスペックインの進捗は担当者の頭の中に留まりがちで、どの工務店で自社製品が仕様書に入っているか、どこが競合に押さえられているかがリアルタイムで見えにくくなります。

特約店への訪問や工務店への訪問状況を紐付けて管理することで、マネージャーが優先対応先を判断しやすくなり、担当者への具体的な指示も出しやすくなります。

外出中に事務作業が溜まり、訪問準備の時間が取れない

ルート営業では外出中に日報・見積もり・報告書が溜まり、翌日の訪問準備が後手になりやすい構造があります。解決策としてスマホで使えるツールを活用し、訪問直後にスマートフォンで入力を完了する習慣を作ることで、帰社後の作業量を減らせます。

移動時間を活用して翌日の訪問先・持参資料を確認しておくことも、訪問の質を高める上で効果的です。

ツール活用で外出中の入力負荷を下げる

ルート営業の事務作業課題に対して、フィールドセールス特化のツールを活用することで改善できるケースがあります。住宅設備関連メーカーの導入事例を紹介します。

事例:活動入力件数が約60%増加、17時以降の日報入力数が約50%減少(トーソー株式会社)

トーソー株式会社(カーテンレール・ブラインドの製造販売、従業員301〜1,000名規模)は、工務店やインテリア販売店向けのルート営業を展開しています。

同社はUPWARD導入前、別ツールで活動入力を行っていました。その場での入力が難しく、帰社後にPCでの入力が必要だったため、入力作業がストレスになっていました。

UPWARDを導入した後は、活動入力件数が約60%増加し、17時以降の日報入力数が約50%減少しています。また、地図ベースのUIを活用することで現在地の近くにいる顧客への「ついで訪問」も実現しました。

参考事例>>トーソー株式会社 UPWARD導入事例

まとめ

住宅設備メーカーの営業は、多段階商流の中で特約店・工務店・設計担当者それぞれに異なるアプローチが必要です。

今回紹介した4つのコツを改めて整理します。

  • 工務店オーナーには製品スペックより事業文脈(補助金・施主提案力)で話す
  • 設計担当者には施工手順書・CADデータ・BIMデータを届け、採用しやすい環境を整える
  • 特約店担当者と同行営業・勉強会を実施し、自社製品の提案機会を増やす
  • 効率的に特約店・販売店を訪問する

まず担当先リストを見直し、誰に・何を届けるべきかを整理することから始めてみてください。商流の各層に適切な情報を届けることが、スペックインと継続発注の基盤になります。

UPWARDは住宅設備・建材メーカーのフィールドセールス組織での活用実績があります。

訪問管理・活動記録の効率化に関心がある方は、お気軽に資料請求をしてください。

よくある質問(FAQ)

住宅設備メーカーの営業に関してよく聞く疑問をまとめました。

Q1. スペックインとは何ですか?

工務店やハウスメーカーの標準仕様書に自社製品の型番を登録してもらうことです。

仕様書に入ると継続発注が発生しやすくなります。

Q2. 工務店の担当者と連絡がつかないときはどうすればよいですか?

訪問曜日・時間帯を固定して顔なじみになること、データを活用した提案を行い信頼を得ること、勉強会などで訪問以外の接点を作ることが有効です。

Q3. 特約店との関係強化で有効な方法はありますか?

製品情報の定期提供、工務店への同行営業、特約店向け勉強会の開催が、提案機会の維持・拡大につながります。

Q4. SFAやCRMは営業担当者でも使いこなせますか?

UPWARDはスマートフォンからの入力を前提とした設計のため、外出中の営業担当者でも使いやすい設計です。

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