訪問販売や外商を行う小売業向けにCRMで顧客管理を効率化する方法を解説します。訪問を伴う小売の場合、店頭の会員管理型CRMでは活動記録をカバーできません。地図・訪問計画・活動記録を備えたCRMが必要になります。
本記事では呉服や宝飾の外商、健康食品や寝具の訪問販売のように、訪問・外商型の小売に絞って、その顧客管理をCRMで効率化する方法、事例までまとめて紹介します。
訪問販売や外商を行う小売業向けにCRMで顧客管理を効率化する方法を解説します。訪問を伴う小売の場合、店頭の会員管理型CRMでは活動記録をカバーできません。地図・訪問計画・活動記録を備えたCRMが必要になります。
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目次
訪問販売・外商型営業のCRMとは、エリアに分散した顧客への訪問活動そのものを管理し、関係を継続させる仕組みです。
CRMはCustomer Relationship Managementの略で、顧客情報を一元管理し、関係を深めていくための考え方とツールを指します。購買履歴や相談内容、訪問の記録を蓄積し、次の打ち手に活かすことが目的です。
CRMの全体像については以下の記事で詳しく紹介しています。
関連記事>>CRMとは?営業現場向け基礎から導入実践まで完全ガイド
訪問や外商では、一人の営業担当者が数十軒から数百軒の顧客を抱えるのが珍しくありません。誰がどの顧客をどこまでフォローしているかが担当者個人の記憶や手帳に限定されてしまい、情報が属人化しやすいのが第一の難しさです。
加えて、顧客が地理的に広く分散するため、訪問先の場所や移動の段取りを頭の中だけで管理するのは限界があります。店頭のように来店データが自動で残るわけではなく、いつ誰を訪ね、次にいつ伺うかという活動を一件ずつ記録しなければ可視化できません。
小売業は事業所数・従業者数ともに国内産業の大きな裾野を占める一方で、人手不足の影響を受けやすい業種です。限られた人員で広域の顧客を回り続けるには、担当者まかせにせず情報を共有する仕組みが欠かせなくなっています。
両者は管理する対象も必要な機能も異なるため、自社の型を整理することが出発点になります。
一般的には小売の顧客管理は、店頭のPOSや会員管理を想定されしています。ただ、訪問や外商を行う小売はその仕組みだけでは営業が立ち行きません。
店頭型は、来店した顧客の購買データを軸に関係を管理するタイプです。POSレジやポイントカード、ECサイトと連携し、購買履歴やポイント残高をもとにクーポンやおすすめを届けます。
店舗に来てくれる顧客を前提とした仕組みで、来店頻度や客単価の向上を狙う点に特徴があります。
訪問・外商型では、営業担当者が顧客のもとへ出向きます。管理すべきは購買データだけでなく、どの顧客をいつ訪問し、次にいつ伺うかという活動そのものです。
顧客が広く分散するため、訪問先を地図で扱い、訪問計画と活動記録を残せる仕組みが求められます。例えば呉服の外商では催事の案内や採寸のために担当者が顧客宅を回り、健康食品の訪問販売では定期的なルート訪問で補充とフォローを行います。
こうした業態では、店頭型の会員管理だけではどの顧客への訪問が漏れているかを把握できません。
| 観点 | 店頭・会員管理型 | 訪問・外商型 |
|---|---|---|
| 管理対象 | 来店顧客の購買・ポイント | 訪問先の顧客・営業活動 |
| 主な機能 | POS/EC連携、ポイント、クーポン配信 | 顧客の地図表示、訪問計画、活動記録 |
| 適する業態 | 店舗小売、EC併設小売 | 呉服・宝飾外商、訪問販売、食品宅配、御用聞き型小売 |
訪問営業の現場でCRMがどう活きるかは、実際の事例集で具体的に確認できます。
関連資料ダウンロード>>お客様事例集|UPWARD
訪問・外商の顧客管理をCRMで整えると、失注の防止から残業削減まで、営業の質と量の両面で効果が見込めます。
ここで挙げる効果は、地図やルート最適化に対応した訪問特化型のCRMを選んだ場合のものです。汎用CRMや店頭型CRMには標準で備わらない機能を前提とします。
しばらく訪問できていない顧客を早期に把握できるため、関係が途切れる前に手を打てるようになります。
近隣の顧客をまとめて訪問する計画を立てられるため、移動のムダが減り、訪問件数そのものを増やせます。
訪問先で記録をその場に残せると、帰社後の事務作業に充てていた時間を顧客対応に振り向けられます。
担当者の手帳だけに残されていた顧客情報を組織で共有できるため、引き継ぎや代理対応の場面でも提案の精度を保てます。
CRMは導入しただけでは成果につながらず、現場が使い続けられる運用を設計できるかが成否を分けます。ここからは、訪問・外商の顧客管理を現場に根づかせるための実務ポイントを4つに分けて整理します。
特別な準備が必要なものではなく、いまある情報の集約から順に進められる内容です。
最初の一歩は、紙の台帳や名刺、担当者の手帳に散らばった顧客情報を一カ所に集めることです。同じ顧客が別々に登録されている場合は名寄せで重複を整理し、一件ずつ正しい状態にそろえます。
そのうえで、各顧客の住所を地図上にプロットします。顧客が地図で見える化されると、「どのエリアに何軒あり、最近訪問できていない顧客がどこに偏っているか」が一目で見えるようになります。
すべての顧客を同じ頻度で回ろうとすると、重要顧客への訪問が手薄になりがちです。取引額や関係の深さをもとに顧客をA・B・Cなどにランク分けし、ランクごとに訪問サイクルを決めておきましょう。
例えばA顧客は月1回、C顧客は四半期に1回といった目安を持つだけで、訪問の過不足が見えやすくなります。誰に手をかけ、どこを効率化するかの判断を、担当者の感覚から組織の基準へ移していくことが狙いです。
定着の最大の壁は、入力の手間です。帰社後にまとめて報告書を書く運用では負担が大きく、記録が後回しになって精度も落ちてしまいます。訪問先のスマートフォンから、その場で活動記録を残す習慣をつくりましょう。
音声入力や選択式の入力で手間を最小限にし、まずは一部のチームから小さく始めて成功体験を共有すると、無理なく広げられます。
訪問計画は一度組んだら終わりではなく、状況に合わせて更新し続けるものです。週次でルートと訪問の優先順位を見直すリズムをつくると、滞っている顧客への対応が後手に回りにくくなります。
例えば毎週金曜に翌週の訪問先を確認し、フォローが空いた顧客を計画に組み込む運用が現実的です。見直しを習慣にすることで、訪問漏れを溜めずに早めに手当てできます。
訪問・外商の顧客管理に合うCRMは、地図・訪問計画・記録・可視化・連携の5観点で選ぶのが基本です。
いずれも、現場の訪問活動を止めずに回すための観点です。地図と訪問計画で日々の動きを組み立て、活動記録と可視化でフォローの抜けを防ぎ、システム連携で入力の二度手間をなくす、という流れで無理がないかを確認できると判断しやすくなります。
システム連携は販売管理や会計、あるいはSalesforceなどの顧客基盤ですでに利用しているものがあればそれらと連携できると、二重入力を避けて運用負荷を抑えられます。
ルート営業の進め方や効率化のポイントは以下の記事で詳しく紹介しています。
関連記事>>ルート営業とは?やること、新規営業との違い、コツとスキルを完全解説
まず自社の営業課題を洗い出し、解決したいポイントを明確にします。そのうえで上記で紹介した5つのポイントをベースに複数ツールを比較し、現場の担当者が試用して使い勝手を確かめる流れが安全です。
経営層と現場の双方が納得して導入を決めると、運用がスムーズに進みます。なお、店頭向けのCRMを訪問用途に転用すると、訪問計画や地図表示が想定されておらず使われなくなりがちなので注意しましょう。
どんなツールがあるか、どんなツールが自社に合うか判断しづらいときは、訪問・外商型小売での導入実績が豊富なUPWARDに問い合わせてみてください。多くの事例をもとに、状況に即したポイントを具体的に提案します。
訪問・外商型小売のCRM活用では、地図連動による訪問効率化と顧客情報の蓄積が共通の成果になっています。
健康食品の訪問販売・ルート営業を手がけるサン・クロレラジャパン(従業員規模301〜1000名)では、地図と連動した訪問ルートの設定を実現しました。顧客が地図上に表示されることで、効率的な訪問計画を立てやすくなっています。
一番の負担であった報告業務も大きく改善されました。
担当者様の声:「これまでは業務が終わった後に、活動報告書をパソコンで入力していましたが、それをスマホで完結できるのはとても便利だと思っています。 信号待ちで手が空いた時に、口頭で入力することで一件一件が解決していくような流れになっています。」
支店間での情報共有もスムーズになり、業務スピードがあがることにも貢献しています。
関連記事>サン・クロレラジャパン株式会社|UPWARD導入事例
呉服小売の外商と顧客フォローを行うゑり善(従業員規模〜300名)では、顧客情報の可視化と地図連動で営業計画を効率化しました。
顧客の状況が見えることで、誰にいつアプローチすべきかを判断しやすくなっています。
担当者様の声:「直近では、日々の動き方が成果に繋がっているという点が少しずつ目に見えるようになってきて、『次はこういったお客様に回ろうかな』など、より前向きな意見が出てくるようになりました。」
長く付き合う顧客との関係維持に必要な情報を蓄積でき、外商の活動を組織で支えられるようになりました。
関連記事>>株式会社ゑり善|UPWARD導入事例
両社に共通するのは、顧客を地図上で可視化し、訪問計画と活動記録を仕組み化した点です。担当者個人に依存していた外商や訪問の情報を組織の資産に変え、訪問漏れを防ぎながら関係を深めています。
いずれも、訪問活動そのものを支えるCRMを選んだことが成果につながっています。
最後に、本記事の要点を3つに整理します。
訪問や外商を伴う小売では、店頭の会員管理だけでは顧客フォローが追いつきません。顧客を地図で可視化し、訪問計画と活動記録を仕組み化することで、訪問漏れを防ぎながら関係を深められます。
紹介した2社の事例のように、属人化していたものを組織の力に変えることが可能です。フィールドセールス特化型のUPWARDは、位置情報を活用した訪問計画の最適化と活動記録の自動化、SalesforceをはじめたとしたCRM連携に対応しています。
訪問・外商型小売の顧客管理を検討されている方は、無料相談・資料請求をご利用ください。
ここでは、訪問・外商型小売の顧客管理について、現場の方から特に多い質問にお答えします。
A: 店頭型は来店顧客の購買・会員データの管理が中心です。訪問・外商型は、誰をいつ訪問するかという営業活動の管理が中心で、地図表示や訪問計画を扱います。
A: 顧客を地図上で可視化し、訪問計画や訪問漏れの把握を仕組み化できる点です。フォロー忘れによる失注を防ぎ、報告業務も削減できます。
A: 顧客台帳を集約して地図化し、活動記録をその場で残す運用にすると、情報を組織で共有できます。引き継ぎや代理対応でも提案の精度を保てます。
A: 入力の手間が定着の壁になりやすいため、モバイルで簡単に記録できるツールを選びましょう。小さく始めて成功体験を共有すると定着しやすくなります。