導入事例|装栄株式会社
各支社が個別に抱えていた商談情報をUPWARD上で瞬時に共有。全社員の商談履歴の見える化がモチベーションアップにもつながった
企業名
業種
企業規模
課題
活用分野
本社所在地
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洗浄力をキープしながら安全性を向上する、薬剤と清掃機器を組み合わせた提案が強み
—貴社の事業内容について教えてください。
山田氏:
装栄株式会社は清掃業者様に対して、清掃用品や衛生管理用品、ビルメンテナンス用品の販売を行っている会社です。現在は他社商品の取り扱いに加え、自社オリジナル商品の開発にも注力し、販売だけではなく清掃方法も含めた提案を行うことで清掃業者様のニーズに応えています。
弊社が目指すのは「清掃」「美」「衛生」を通じた地域社会への貢献です。清掃業者様の助けになると同時に、ビルを使用するエンドユーザー様にとって過ごしやすい空間が作れるように日々企業活動に専念しています。
—同業他社と比較して、貴社の強みとなる点を教えてください。
山田氏:
商品を使用される清掃業者様が安心して使用できる商品選定を行うこと、それが最大の強みだと考えています。清掃業者様が使用する薬剤には、高い効果と引き換えに人体に影響が出るもの、使用に注意が必要なものも多く存在しています。そういった危険性の高い薬剤は極力提供せず、洗浄力がキープできるように清掃機器と組み合わせた提案を行っているのが、多くの業者様から選んでいただける理由だと考えています。
この提案のため、新たな清掃方法の模索には常に力を入れています。顕在化しているニーズをヒアリングし、解決方法を模索し続ける。それと同時に潜在的なニーズの掘り起こしも積極的に行い、将来的に発生するニーズに向けた準備も怠らないようにしています。
—潜在的なニーズを掘り起こすためにどのような取り組みを行なっていますか?
山田氏:
直接会って話をする、Face to Faceでの営業を大事にしています。メールや電話での商談では、どうしても必要事項を伝えるだけのコミュニケーションにとどまってしまいがちです。それでは潜在的なニーズの掘り起こしはできません。何度もお客様と顔を合わせて、信頼関係を構築していく、この姿勢は大切にしています。
そのため、弊社営業担当者には「業者様に足繁く訪問してほしい」と伝えています。そのためには効率的で、できるだけ移動時間をかけない営業活動が重要になってくると考えています。
商談履歴と位置情報を紐付けることで効率的な営業活動を実現
—UPWARD導入前に貴社が抱えていた課題について教えてください。
山田氏:
各営業担当が、日々の営業状況を報告するために記入していた日報に大きな課題を感じていました。UPWARD導入前は紙で日報の記入を行っていましたが、記述のために一度会社に戻る必要があり、社員にかかる負担が大きかった。加えて、記述した日報も履歴を振り返るのが難しく、その後の営業活動に活かされることもありませんでした。
この状況に対し、弊社の基幹システム内にある日報管理機能を使用し、日報の履歴がさかのぼれる仕組みづくりに着手しました。しかし、日報管理専用にデザインされていないシステムだったため、結果的に手間が増えてしまい、社員間で日報入力の有無に大きな差が出ていました。
原氏:
当時のシステムは、ネットの回線速度が遅い環境では、日報をうまくアップロードできなかったんです。それが原因で外出先で日報を書いたけれど提出していなかった、という事例もありました。
また、日報自体はさかのぼれても、取引先ごとに表示することができなかったのも問題でした。そのため退職などで担当者が変わった際に商談履歴を確認しようとすると手間が発生していました。対策として重要事項はメールで共有するようにと以前から話していましたが、照れがあるのか自発的にメールをする社員は少数でした。
山田氏:
これらの理由から手間なく入力が可能で、取引先ごとに履歴を表示できる日報管理専用システムを導入したいと考えるようになりました。そんな中、展示会で見かけたのがUPWARDでした。
—ほかにも日報管理システムはありますが、UPWARDならではの利点として感じた部分はありますか?
山田氏:
商談履歴と位置情報が連携できる、これがすごく便利だと感じました。弊社営業担当のように日々多くの取引先を訪問する者にとって、営業の動線は非常に重要です。そのためには各取引先の位置関係の把握は必須。とはいえ、ここに注力する営業担当者は極少数でした。
しかしUPWARDでは商談の位置情報が自動登録され、それを地図上に表示できる。この機能を使えば各取引先の位置関係を自然と把握でき、効率的な動線を考えて行動する社員が増えると考えたんです。
—UPWARDの導入決定後、実際の運用に至るまでの弊社のサポートはいかがでしたか?
原氏:
私たちは、理想的な運用方法を頭の中に思い描くことができても、それをシステムに落とし込むことができません。これに対しUPWARDの担当者は、私たちが思い描く運用方法を丁寧にヒアリングし、希望に沿った形にシステムをチューニングしてくれました。あのサポートがあったからこそ、現在の順調なシステム運営があると感じています。
各社員が持つ、情報共有への意識の高さがUPWARDの活用を促進している
—現在のUPWARDの使用状況について教えてください。
山田氏:
日々の商談履歴を日報として格納しています。また、各社員が格納した日報をUPWARD上で確認できるため、提案のヒントを求めて活用しているという社員も多いようです。特に各地に支社を持っている会社様への提案で力を発揮していると聞いています。例えば、同じ企業様の大阪支社で有効だった提案が、九州支社でも有効ということはよくあります。UPWARDがあることで、他支社が行った商談の内容を把握し、自身の提案に反映できる。これは非常に有用なようです。
—導入以前は、支社間の情報交換の機会はあったのでしょうか?
山田氏:
営業会議を定期的に行っていたので、その場で支社長同士が情報交換することはありました。しかし営業会議までの間は情報交換されていなかったので、スピード感に欠けていたと思います。
—UPWARDの導入によって情報共有にスピード感が生まれたと。
原氏:
はい。このスピード感は同時に情報の精度も上げてくれたように感じています。精度の低い商談情報が入力された場合には、すぐに担当者が詳細を確認、追記できるようになりました。おかげで商談履歴から重要な情報が抜け落ちることも減りました。
山田氏:
また、UPWARD導入前と比べると、自主的に商談履歴を入力する社員が増えたように感じています。スマートフォンのアプリを活用して、外出先から空き時間に対応できるのが大きいようですね。加えて、訪問件数が多い弊社営業にとって、商談の間に入力できるのも嬉しいことです。1日の終わりにまとめて記入しようとしても内容を忘れてしまいますから。
原氏:
一度入力したものにあとから追記することもできる、これはすごく嬉しいですね。忙しい時は忘れる前にキーワードだけ入力し、その後にじっくり詳細を書くということもできますから。
—商談履歴の記入を促すために何か工夫はされているのでしょうか?
山田氏:
特に何かをしたということはないです。それでも多くの商談履歴が入力されるのは社風のおかげだと思います。元々社員間でのコミュニケーションが盛んな会社で、各営業担当の情報共有への意識も高い。それが日報という形で現れているんだと考えています。
強いて工夫を挙げるなら、原が行っているChatter(Salesforceが提供する企業向けSNS・ビジネスチャットツール)における「いいね」の活用ですね。彼がChatterに上がってきた会話に対して、頻繁かつすぐに「いいね」を押す。そのおかげで、UPWARDを活用すれば「いいね」がもらえる、だから使おうといった社員も増えているんじゃないかと思っています。
原氏:
業務時間外についついSNSを見てしまうように、業務時間中はついついUPWARDを見てしまう。そんな癖をつけてほしくて積極的に活用しています。その結果、各社員が社内の最新情報を常に把握している状況を作りたいと考えています。
—Chatterの活用による社内の変化はありましたか?
原氏:
ミスの指摘がしやすくなりました。次回以降に直してもらえばいいミスに対して、メールで指摘してしまうとどうしても攻めているようなニュアンスが出てしまう。Chatterだと比較的角を立てることなく指摘できるので、すごく助かっています。
変化を怠った先にあるのは停滞ではなく後退、そう心に刻んで進化をし続けたい
—今後、装栄株式会社様が目指したい方向性について教えてください。
山田氏:
会社全体としては、清掃業界における人手不足に対応できるサービスの拡充をしたいと考えています。そのためAIやロボットを活用した清掃技術を開発し、提供にも力を入れていきたいです。加えて、清掃業務にはまだまだ危険な作業を伴うものが多いので、より安全に、そのうえで仕上がりをキープできる清掃方法を開発、提案したいと考えています。
—併せて、UPWARDのさらなる活用についても考えているところがあれば伺いたいです。
山田氏:
過去の履歴を含めて、散在している商談情報を一元化したいです。その結果、営業会議を始めとした情報共有に割いていた時間を削減し、労働時間を短縮して社員の働きやすい環境作りにつなげたいと考えています。
原氏:
顧客情報も一層充実させていきたいですね。いただいた名刺のデータを会社情報と紐付けることも可能なので、それを活用して各会社の所属社員と部署情報、連絡先などもUPWARD上で一括して確認できるようにしたいです。その結果、各社員が商談前にUPWARDを確認し、情報をきちんと頭に入れて商談に臨めるようになるといいと考えています。
加えて、社内からUPWARDの活用方法の提案を受け付ける場も設けたいです。まだまだ有用な機能はあるとは感じているのですが、なかなか活かし切れていない。勉強会などを催して活用方法を募り、UPWARDさんと相談しながらさらに有効活用ができる環境を整えていければと考えています。
—UPWARD導入によって商談履歴のDX化がなされた貴社ですが、今後さらなるDX化の計画はあるのでしょうか?
山田氏:
今まさに計画を立てている最中です。UPWARDの導入により、DX化の利点を社員全員が深く理解しました。現在は経理や受注業務のDX化、そこに対しての専門部署設立も視野に入れながら調整を行なっています。
新技術の導入を怠ると、競争に負けると同時に、社員も離れていってしまう。変化しない企業は社会から見たら後退している、それを心に刻んで今後も企業活動をしていきたいです。