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営業のDXはなぜ失敗するのか?変化の時代に効く 営業DXのツボ!

このブログは資料「変化の時代に効く 営業DX成功のツボ!(執筆:EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社 カスタマーエクスペリエンス・トランスフォーメーション パートナー 千葉友範)」からの抜粋です。

SFAには何を入力させるべきか?(Success Methodを棚卸しする)

SFA(Sales Force Automation)を導入した際の典型的な失敗例は、使われないシステム、もしくはExcelと二重帳簿化してしまうということでしょう。SFAを正しく機能させたいのであれば極論するとWork Logを利用すればSFAへの入力はほぼ不要になります
SFAの本来の目的は商談状況を可視化し、マネジャーが正しくアドバイスをして商談を加速させる、または勝率を上げていくことでしょう。では、マネジャーはどんな情報があれば正しくマネジメントできるのでしょうか。

日系企業の多くは既存顧客との取引が多いと思いますので、BANTCやスポンサー情報(ペネトレーションマップ)のようなものはすでに把握できているケースが多いと思います。例えば、ソリューション提案の場合、顧客の課題を確実に聞き出し、4つの不(不要・不急・不信・不適)を解消しながら、提案にこぎ着けることになるでしょう。
既存顧客への提案の際、不要、不信や不適をクリアできたとしても、不急(今じゃない!)をクリアできずに商談期間が長期化し、フォーキャストがブレ、提案機会を逸してしまうケースが少なくありません。

そのような課題を持っている企業の場合は、しっかりと顧客のビジネスイベントを把握できているのか、ビジネスイベントを起点に提案までの日付を「逆線表」でスケジューリング出来ているのか、そして、そのスケジュールは顧客と「合意」されたうえで、オンスケジュールかを可視化できているのか?といったところがポイントになります。
オンスケジュールであるかは、終われば「◆」、未実施であれば「◇」というようにアクティビティに記載し、商談滞留期間と合わせて自動的にリスト表示させれば、マネジャーの確認漏れはなくなり、アドバイスやフォーキャストもしやすくなります。
個別詳細なメモは担当者が必要であれば、メモとして残しておけば良いでしょう。

ハイパフォーマーを分析する  

従来、営業のハイパフォーマー分析や標準モデルの設計には、人事部などの協力のもと、膨大な時間と労力をかけて、担当者の属性/実績データを分析し、現場にも相当の負担をかけてインタビューのキャラバンをしてきました。
しかし、現在はWork Logを組み合わせることで、ハイパフォーマーの特徴を特定し、成長させるための「イベント」が何かを明らかにすることができるようになりました。
ここでいうイベント(特徴点)とは、ハイパフォーマーに共通する因子を意図しており、例えば、資格数や資格レベル、顧客とのコミュニケーション量などを指します。

ハイパフォーマー分析の基本的な考え方

このように特徴点を明確にし、経験分析を定量的に行うことができることで、再現性をもって、セールスイネーブルメントの施策を設計、オンボーディングをモニタリングすることができるようになるのです。

ハイパフォーマー育成の基本的なステップ

ザイオンス効果(単純接触効果)を武器にする

事例の実行効果の解説中に、Work Agent機能を利用して、顧客への訪問タイミングなどをレコメンドすることに触れましたが、顧客とのエンゲージメントを構築するためには、顧客との接触頻度を戦略的に設計することが非常に重要なことなのです。
相手に好意的な印象を持たせるための心理的効果をザイオンス効果(単純接触効果)と言います。グラフを見てお分かりいただけるように、好感度は接触回数が2~10回までのところで急激に上がる一方で、10回を超えると上昇率は急激に落ちることが分かります。

マーケティングの業界ではすでにこうした心理的な効果を理解した上で、セブンヒッツ理論という考え方が提唱されるなどしてCMやデジタルマーケティングのキャンペーン配信などが組み立てられています。
顧客訪問を主としてきたBtoBでも同様に、特に直接対面で会うことが難しくなったニューノーマル時代の営業においては、いかにザイオンス効果を取り入れた営業を行っていくのかが重要な戦略となります。また、この戦略を成功裏に実行させるためにどのようにマーケティングやコンタクトセンター、そしてカスタマーサクセスなどが有する顧客情報を営業組織と統合的に設計し、横断的に利用していくのかが、今後もっとも重要な時代になると言えるのではないでしょうか。
顧客との接触頻度を高めるための武器はそろってきました。例えば、マーケティング情報を一つとってみても、名刺情報に始まり、メルマガなどの開封率の分析、自社サイトへのランディング、または回遊状況の分析などさまざまな行動(足跡)を容易に取得することができる時代です。このようなマーケティング情報を元に顧客の興味関心を事前にしっかりと理解した上で、Work AgentがWork Logを元に接触頻度を効果的にコントロールできるようになれば、商談効率は一層、高いものになることでしょう。

変化の時代に効く営業DX成功のツボ!

担い手不足の時代に
営業組織はどう対応すべきか?

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