金融トップセールスの営業テクニック
金融業界の営業の多くは個人や中小事業者が対象です。大口法人顧客を担当できるのはベテランになってからであり、営業の基本はこのような個人や中小事業者を相手として身につけることとなります。
では、金融のトップセールスと呼ばれる人たちは、どのような営業テクニックを用いて成績を伸ばしているのか見ていきましょう。
無駄話も営業の一環
顧客との商談の際、いきなり本題から入るトップセールスはいません。ほとんどの場合、何気ない雑談から入ります。というのも、金融営業の場合、1回の訪問でクロージングできるものではなく、何度も足しげく顧客の元へ通って商談をするというスタイルであるため、雑談も大事な営業活動となるからです。
また、顧客の属性(性別・家族構成・年収・将来プラン・趣味など)のヒアリングは、金融商品を提案する際の大きなヒントになります。雑談の中でこのような情報を聞き出し、顧客のためになる提案をするのがトップセールスのテクニックです。
何気ない会話にヒントが隠されていることがあるので、無駄話も活用して顧客のことを知っていきましょう。
PDCAサイクルをしっかりと意識している
トップセールスは、課題に対して的確にアプローチし、結果を次に生かすクセが身についています。つまり、PDCAを普段から意識して、戦略と実行力のバランスをとった営業活動を展開しているのです。
PDCAサイクルを回して課題発見を発見しても、解決して実行しなければ意味がありません。普段から目の前の課題に対してできない言い訳を考えるのではなく、できる方法を考えるクセをつけるようにしてください。
データ×仮説でアプローチする
金融業界のトップセールスはデータも重視します。特に顧客データは金融にとって何よりも重要です。過去の購買履歴や事例を基に顧客データを見直し、「次はこの商品が必要になる」と仮説を立ててアプローチすることで効率的に商談を行えるようになります。
もちろん、立てた仮説が外れることもありますが、それは経験値として次に生かせばいいだけのことです。トップセールスは多くの仮説検証実績を持ち、外れた仮説からもヒントを得て、顧客に対するピンポイントのアプローチを行っています。
効率の良いルートを考え最短距離で移動する
個人法人問わず、営業活動において移動時間の占める割合は非常に高いといえます。密度の濃い営業活動を行う必要のある金融営業においては、移動時間をいかに少なくするかが課題です。
トップセールスは移動時間を極力短くし、商談時間を多く確保するコツを知っています。顧客から顧客への移動時間を短縮し商談に集中するため、さまざまなツールを活用して最短距離で移動するよう心掛けているのです。
トップセールスの考え方を吸収しよう
金融のトップセールスは、じっくりと話を聞く営業姿勢が顧客の心をつかむと考えています。ただし、決して雑談だけで終わることが無いよう、顧客を観察しさまざまな情報を引き出すのを忘れてはいけません。
たとえば、体調の話題や家族の問題など、プライベートな相談をされるようになったら商機到来。シミュレーションしていた商品を提案しクロージングを行います。
注意したいのは、クロージングを焦らないこと。トップセールスは目標数字を追いかけながらも、決して焦って顧客に無理やり商品を売り込むことはしません。雑談の中からヒントを見つけ、リレーションを構築し、ベストなタイミングで提案を行います。
焦らず、しかし機を逃さない。これがトップセールスのマインドです。