導入事例|山梨日野自動車株式会社
営業チームの負担を減らしながら、販売台数前年比120%を達成。チームコミュニケーションや労働環境も改善
企業名
業種
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課題
活用分野
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情報が属人化し、顧客情報を活かせていなかった
─まずはUPWARD導入前に感じられていた課題について、お聞かせください。
飯室氏:当社は人数の決して多くない会社ですので、組織としても「販促」を担当する専門の部署がありません。営業担当者は6名、プレイングマネージャーが3名。計9名で県内の各エリアを担当していますが、1日に営業できる件数はどうしても限られてしまいます。また、1961年の創業から今日に至るまで、お付き合いしてきたお客様の情報はかなりの量になりますが、それを有効活用できていないことが気がかりでした。
山城氏:日々の営業記録ひとつとっても、何時にA社で商談、何時にB社へ納車などと記録はしているものの、なかなか“活用”というところには至りません。例えば、営業の業務は車両の販売だけではなく、車検切れが近づいているお客様へのご連絡などもありますが、こうしたチャンスを逃してしまうリスクもありました。
また、エリア担当制であることで顧客情報も各エリアの担当営業だけのものになってしまい、「他エリアのお客様のことはわからない」などと、情報が属人的になってしまっていたことも問題でした。
飯室氏:営業職の社員は1日かけて活動した報告書を社に戻ってから作成したり、早めに出勤してきて対応したり。社長として、社員のワークライフバランスについて思うところもあり、効率的に改善できないかと悩んでいたんです。
UPWARD導入の決め手は、顧客情報の「見える化」
─UPWARD導入に至った経緯を教えてください。
飯室氏:以前にも、お客様の位置情報を地図上に一括表示すれば営業効率が上がるのでは?と思い立ち、いろいろなツールを検討したことがあります。ですが、セキュリティ面で不安があったり、使いにくかったり、満足できるものには出会えませんでした。そんなときにメーカーからSalesforceの存在を教えられ、そしてUPWARDを知りました。UPWARDはまさに私が求めていた「顧客の位置情報の可視化」が可能になるツールでした。この時点で私はほぼ導入を決めていましたよ(笑)。
山城氏:これまでは、メーカー支給の基幹システムを運用していました。通常業務に支障はなかったため、UPWARDについて社長から聞かされたときも、正直言うと「本当に必要なのか?」という気持ちでした。
ですが、早朝出社や残業、属人的になっている顧客情報など、営業チームの現状を見ていると、やはり効率改善は必要と思う部分もありました。活動件数も大事ですが、お客様とどれだけ深く関係を築き、信頼していただけるか。限られた時間の中でそれを実現するためには、上手に営業計画を立て、それぞれのお客様に丁寧に向き合うことが助けになると感じるようになりました。
導入から運用まで、行き届いたフォローに助けられた
─新たなツールを導入された訳ですが、運用は上手くいきましたか。
飯室氏:新しいモノを導入するときによくあるのが「新旧のシステムを並行して使用しつつ、数ヶ月かけて移行する」というパターンですが、これは検討段階の時点でUPWARDさんから「お勧めしません」と言われていました。「明日からUPWARDに切り替えるぞ!」というと不安の声もありましたが、本当に1日で移行は完了。思ったよりもはるかにスムーズにシステムの切り替えができたことには驚きました。また、こちらからの問い合わせにも迅速に対応いただけたので、安心して使うことができていますね。もちろん、社員全員が一丸となって協力してくれたということも大きな力になりました。
山城氏:業務面で言うと、それまで運用していた基幹システムとの大きな違いは、タブレットを使用して社外からも操作ができること。若手など、普段からタブレットに慣れている社員はスムーズに移行できていたと思います。また、パソコンがあまり得意でないという社員にも、時間を設けてレクチャーを行いました。UPWARDから担当の方が来てくださって、端末の使い方からとても丁寧に教えていただけたので、業務で必要な使い方は全員早期にマスターできました。
運用開始後、新車販売台数が前年比120%にアップ
─導入後、期待していた効果は得られていますか。
飯室氏:導入から約9ヶ月が経ちますが、数字として大きく表れたのは、2018年上期に新車販売台数が昨年比120%にアップした点です。これは売上の見込めるお客様へきちんとコンタクトできていること、それからマップ上に表示された顧客の所在地と照らし合わせながら、上手な営業計画を立てることができている証明だと言えるでしょう。
山城氏:また、車検の時期が近づいているお客様のところは違う色で表示されるようになっています。お客様のステータスによって通知を出してくれるので、優先的にご案内を差し上げるなどで販売チャンスを的確につかめています。
山城氏:営業件数にもその効果は表れています。通常、新車が売れるということはその分お客様との細かなやりとりや作業が増え、訪問件数はどうしても減るものです。ところが、今期は営業件数が落ちていません。UPWARDを活用することでチーム内での情報共有が活発になり、お互いにフォローし合えたり、訪問プランを立てたりできている証拠だと思います。
飯室氏:実際に現場からも「お客様先に直近でいつ訪問したかがすぐにわかるようになった」、「社外で入力ができ、スケジュール入力の抜け漏れを無くせた」、「営業先がどのような車両を保有しているかが確認できて役立つ」といった声や、「マップ上で活動履歴を確認できるので、自分の行動を振り返りやすくなった」というような声を聞いています。「今後はもっと有効活用して、更なる売上アップを目指したい!」という前向きな声も出ていて、とても楽しみですね。
社外での入力作業が可能になったことで、営業担当者が商談を終えてすぐに、商談内容などをメモしておくことができるようにもなりました。これが活動記録を作成する助けになり、その内容も充実してきました。
飯室氏:UPWARD導入による営業効率のアップ。それ自体ももちろん重要ではありますが、そのさらに先には、前に述べたような労働環境の改善を願う気持ちも強くありました。時間に対する意識を改善したいという思いが、叶えられつつある喜びも大きいですよ。
求められるのはコミュニケーションの活性化。小型トラック販売を伸ばしたい
─今後の展望についてお聞かせください。
飯室氏:これまで当社は大型トラックの販売を軸に成長してきました。加えて、これからは小型トラックの販売にも力を入れていきたいという方針があります。そこで欠かせないのが”スピード”。というのも、小型トラックを使用されるお客様は商談が比較的コンパクトで、見積もりをお持ちしたその場で商談が成立することもあります。
そうしたときに、やはり社内での情報共有や、フォロー体制がしっかり整っていることがとても重要です。コミュニケーションを活性化し、チームでスピーディーに対応するための土台として、UPWARDをさらに上手く使っていきたいですね。